チームで一番やる気がある人は誰ですか?指導者の皆さんへ。
こんばんは。
最近マスクしてジョグしてる(誰かに会うかもしれないので)のですが、中学生の頃を思い出しますね。
中学校の時、僕たちの部活は全く部費を使っていなかったんです。
福岡県の主要な大会のほとんどが行われる博多の森陸上競技場まで、かなり近く、全員がチャリで行っていたので、試合会場まで貸し切りバスを使う必要がほとんどありませんでした。
北九州や久留米の時は、保護者の方々に送ってもらっていたので、ありがたかったです。
なので、部費を使う機会がなかったんです。
でもせっかく使えるなら何か買おうや、ってなってみんなで話し合った結果、大量のマスクを買うことになったんですね。
マスク何枚かつけて走ったら高地トレーニングになるんじゃね?っていう判断です。
当時の僕たちは本気でしたよ(笑)
みんなマスクを3枚重ねにして走ったことありますか?
めちゃくちゃ息苦しいんですね。
寒い時は蒸気がムンムンとして、マスクが口や鼻にピタッとくっついて、本当に苦しいんですよ。
僕たちは、朝練で4kmを走っていたのですが、1km4'30ペースで死にそうになっていました。
効果があったのかは全く分かりません(笑)
でも、そんなことをみんなで本気で考えて、バカ真面目にやっていたのは、いい思い出です。
僕たちは専門の先生がいなくても、福岡県駅伝で6位入賞(うち2名は他の部活から入ってきてくれた先輩方)することが出来ました。
それは、陸上大好き軍団の集まりだったのと、専門の先生がいて強い学校には負けたくない、という反骨心みたいなものがあったのかもしれません。
それが、何百枚ものマスク購入につながったのでしょう(笑)
さて、今日はインターバルという練習について書く予定でしたが変更です。
少し思ったことがあったので、忘れないうちに書いておきます。
今日は、指導者の皆さん向けの文章です。
非常事態宣言が出て、1人でジョグをする以外はほとんど外出をしていないのですが、ジョグをしていて広い公園や競技場を見たときに、けっこう大人数で練習やっちゃってるところがありますね。
まず、6月まで試合が無くなっている(7月以降も厳しいでしょうね)今の状況で、練習って必要なんですかね?
僕は、このような状況でも練習をしようという気持ちのある子はとてつもなく尊敬します。
たとえ、先が見えず、いつあるかも分からない試合のために練習を続けられることって全く当たり前のことではなく、すごいことなんです。
中学生はそれぞれ、何のために、練習をしているのでしょうか。
第一前提として、まず走ることによって「健康」にならないといけないのですが、多くの子は、試合に出て、優勝したり、ライバルに勝ったり、自己ベストを出すために、あんなにも苦しい練習に耐えているのでしょう。
その試合というものがなくなった今、モチベーションとなるものを失った子はたくさんいます。
そんな時にも、きつい練習に耐えて頑張り抜くことだけが正義でしょうか。
大人数で練習をしている中で、みんながみんな、主体的に練習をしているといえるでしょうか。
いやいや、自主練でやりたい子だけが集まっている、という形式でしょうが、そうなっているチームとそうなっていないチームは存在します。
中学生の時の怖い先生って、高校、大学の時に比べて絶対君主的な存在に感じますよね。
普段から、怒ることで生徒を走らせているような先生はその典型的な例です。
先生の言うことに対して、はい、はい、しか言わないチームってありませんか?
そのような先生が「自主練にするのでやる気のある選手だけおいで」と言ったらどうします?
行くやん。
僕も高校の時、強いチームの合宿でこんな先生を見かけました。
ペース走をする前の集合で、「今日は各自の体調に合わせてA~Cチームのどれかを自分で決めろ、まあ、Aしか駅伝には出さんけど」
・・・
Aチーム行くしかないやん。
普段からそういう雰囲気を出している先生に対して、生徒って本音を言えないんですよね。
ましてや、中学生や高校生。
必死だから、先生に取り入ろうとする子めちゃくちゃ多いです。
こういうことを繰り返していると、いつしか自分のための競技ではなくなり、先生のための競技になってしまいます。
テレビでよく見る「お世話になった先生のために頑張ります」とは、また別の種類の「先生のため」ですね。
それでは今、どうすべきか。
簡単です。今くらい1人で練習をさせてあげましょう。
先生方、不安ですよね。
自分の手元で見ておかないと不安でしょう。
でも、頑張ろうと思えている子は自分ひとりでもちゃんと走るので安心してください。
今は、頑張れそうにない子、別に今頑張らなくていいじゃないですか。
今一生懸命練習する子、しない子、それだけが陸上へのやる気を示す指標とはならないはずです。
生徒がどういう練習をしたらいいのか分からない、自分で考えた練習が不安だから教えてください、というのであれば一緒にメニューを考えてあげればいい。
今のこの状況で生徒を集めてやっちゃう先生って、先生のやる気の方が生徒のやる気を上回っている可能性が高いです。
生徒の目標の手助けをしてあげるのが、本来の役目であるのに、生徒を追い抜いちゃってる。
これは、保護者と子供の場合でも同じことがいえます。
さて、今のところ1か月は学校もないですから、部活動はないはずですね。
1か月は中学生に任せてあげてください。
1人で外に走りに行くことを自粛しろとは言われてないんですから。
仮にうまく練習できなくても1か月くらいかすり傷ですよ。
それに、1か月ジョグと流しだけでも思っているほど走力って落ちないです。
やりたければ、公園に行って3分間全力で走れば、TT1000mと同じ練習効果も得られますし、意外と出来ることも多いです。
3年生は進路がかかっているんだ!だから、結果を残さないとダメだから練習させるんだ!
って反論はしないでください。
進路なら勉強すれば何とでもなるでしょう。
経済的に厳しいから、特待生で行かないとダメなんだ!
すみません、それ言われると反論できないんで。
でも今は1人で練習してください。感染広げないためにも。(大人数できつい練習やって免疫力下げてる場合じゃないですよ)
先生は、指導を通して、自分が教えなくても1人でやっていける選手を育てていくべきです。
よく、中学の先生で、
「自分が教えていた時は良かったんだけど、あいつ高校行ってからだめだもんね。」
という先生は意外と多いんです。
でも僕は「そうなんですかーー」と言いつつ、心の中で、
「それって中学の時に言ったことをそのままやらせてただけじゃね?」
と思っています。
これまで、全福岡県民が部活を1か月するなと言われたことなど1度もありませんでした。
まだ、誰も体験したことのない1か月が始まったのです。
せっかくなら、その1か月をもちろん社会のためにも(感染を広げないという意味で)、生徒のためにも1人で練習させてみてください。
1人で任せた結果、
「やっぱりみんなで練習する方が良いよね」
という普段の環境に感謝が生まれるかもしれない。
「1人でも案外やれるじゃん」
陸上は1人でも成長できる種目だと気付けるかもしれない。
「もっと知識をつけないとだめだな。今まで先生頼りだったな」
自分の無力さを痛感するかもしれない。
いろんな気付きがあるはずです。
今こそ、先生が突っ走るのをいったん留まって、生徒と歩調を合わせる絶好のチャンスです。
これが噛み合えば、この1か月、練習を見ることが出来なくても、素晴らしい将来が待っているはずです。
出過ぎた発言だったかもしれませんが、これが僕の考えです。
色んな先生に怒られそうなので、そろそろ終わります(笑)
明日こそ、インターバルの紹介をやりますよ!
それでは、ばいばーい