Withlete代表のブログ

~福岡で陸上を愛する全てのランナーを繋げたい~

頑張っていて伸びない人へ。

THE MATCHを観て

先週、那須川天心 vs 武尊という世紀の一戦が行われた。

その他にも15試合が行われ、日本中が盛り上がった1日となった。

 

「いつ死んでもいいという気持ちで練習してきた」

 

そんな涙ぐましい努力の結晶に多くの人々は魅了されたのだろう。

自分は、格闘技のことは分からない。

それくらいの気持ちじゃないと勝てないスポーツなのかもしれない。

 

だが、陸上競技において、「死んでもいい」という気持ちで練習していい結果が出ている人を見たことがない。

 

「走ることに全てを捧げます」というランナーにも、週5で楽しく走っていた自分が勝てることも多くあった。

練習の記録は相手の方が格段に上であっても。

 

自分は高校生の時、とにかく走りこめば速くなる、体重が軽ければ軽いほど速くなると思い込んでいた。

自分では「頑張っている」と思っていたし、人生で1番身体を酷使していた時期だった。

 

でも、「頑張っている」自分に何度も裏切られた。

 

この文章を読んでいるみんなはどうだろうか。

頑張っていて、速くなっているだろうか。

毎日を前向きな気持ちで過ごせているだろうか。

 

もし、そうであればあなたの頑張りは成果につながる頑張りなのだろう。

もし、そうでないあなたは冷静になって立ち止まってほしい。

 

毎日身体を追い込んで、死ぬ気で頑張って、それでも速くならず、身体が重く、不安な気持ちから抜け出せない状態になっていないか?

 

そうなっているのに、「いつか努力は報われる」と思っているのであれば、それは間違いだ。

その状態でその頑張りを続けていても、一生脚は速くならないし、出したい成果は出ない。

逆に言えば陸上競技はそんなに甘くない。

 

そんな単純なことで成果が出るのであれば、この世の中のランナー全員が恐ろしく速くなっているはずだ。

しかし、頑張っていて記録が伸び悩んでいる人の方が大勢いるのが現実だ。

 

ここから、自分が練習を頑張りたくないことを正当化していく文章を書いていく。

 

歯を食いしばってまで走りたくない

自分はきつい練習をしたくない。

途中でやめてしまったり、離れたりするような練習は絶対したくない。

でも、それはただ楽したいからではない。

 

そうしなくたって自己ベストを更新できることを知ってしまったからだ。

 

むしろ、練習で途中で離れたり、泣きながら走ったり、止まってしまうより、少し遅くても笑える余裕を持ちながら最後まで走る選手の方が試合では速く走ってしまうのが現実だ。

 

頑張っているように見えるのは前者、楽しているように見えるのは後者なはずだが。

 

しかし、頑張っているようで結果が出ない前者に属する人の方が、実は何も考えずにテキトーに走っている。

 

練習目的を理解していれば、そもそも最後まで走り切れないペース設定を選ばない。

試合の為の練習だと思っているのであれば、途中で離れるというような、試合での再現性が全くない練習を行わないはずだ。

 

後先考えずに走るからきつい思いだけは人一倍で、試合では悲惨な結果に終わってしまう。

 

それよりも最後まで余力を持って練習を終えている選手は、「自分はこのペースであれば最後まで持つので試合ではもう少し出力を上げても大丈夫なはずだ」ということを学習している。

 

身体へのダメージも少なく、明日もいいjogが出来る。

 

楽しているように見える選手が試合で勝つことが多いのは、実はそういう選手の方が「試合で結果を出す」ために頭を使えている。

 

頑張っている自分に酔いたいだけなのか、本当に試合で結果を残したいのか。

 

前者であれば、実にならない頑張りを続けていてもいいと思う。

後者であるのなら、この文章を読んでイラッとするだろうし、自分は違うと思いたいだろうが、冷静になって考えてほしい。

 

そして、もっと楽な練習をしていったん自分の心に余裕を持ってほしい。

 

もし、この文章を読んでお悩み相談があればDMを送ってほしい。

 

自分は大学3年生の始めまでは頑張る自分に酔っているだけの人間だった。

その時が5000mは16分1桁でしか走れなかった。

だが、とあるきっかけで頑張るのを止めたところ(楽な練習を増やし、歯を食いしばってしか出来ない練習をやめたという意味)、大学4年では3000m8'47、5000m15'20で走れるようになった。

 

恐らく今年は14分台に突入出来ると信じて楽な練習を続けている。

 

そういう自分なので、この体験をもっと他の人に伝えて「楽に速くなる」ランニング人口を増やしたいと考えている。

 

具体的な練習のアドバイスや根本的な考え方まで伝えられることは多々あるはずだ。

 

自分もそれを見せられるように今年は自己ベストを更新したいと思う。