「走ることが好き」とは。
新年のご挨拶
あけましておめでとうございます。
1年で最もモチベーションの高い3日間が終わろうとしています(笑)
↓昨年の箱根が終わったタイミングでWithleteメンバーのまなみんが書いてくれた文章。
1年経っても考えさせられることは多いです。
特に箱根駅伝は日テレアナウンサーの入念な下調べによる実況も相まって、どのマラソンレースや駅伝レースよりも最も国民に身近に、かつドラマを感じられる試合になっているようです。
今回、アナウンサーが選手の紹介をしている際に「小さい頃から走るのが大好きでした」という言葉がありました。
私もこれまで何度も使ってきたはずの言葉でしたが、「走るのが好き」って何なんでしょう。
小さい頃から走るのが好きだった訳ではない
私自身、小学生から陸上を始めていましたが、運動音痴だった私は、別に運動が好きではありませんでした。地元の陸上クラブに入ったのも「1個上の兄と同じことがしたかったから」という理由で、恐らくそれが野球だったら野球をやっていたと思います。
縄跳びすらまともに跳べない運動音痴でしたが、陸上クラブに入って練習していると、県で上位になり、全国ランキングでも1位を取ることが出来ました。
その時から走るのが好きか?と聞かれれば、「好きだ」と答えていましたが、実際のところ、「陸上クラブに行って友達とふざけるのが好き」だったのが大きく、そのために走りに行っているというのが正しかったように思えます。
最も陸上が好きだった中学時代
小学校高学年になってからは、練習をさぼることも多くなり、ブクブク太っていて県ですら優勝することはなくなりました。それでも、中学校の部活を選ぶ際は、陸上クラブの先輩が多くいた陸上部に入部しました。先輩というより友達だったので、また一緒に遊べるくらいの感覚で入部していました。
今思えば、先輩に対して全く敬語を使っていなかったですね(笑)
中学校では、だいぶ真剣に競技に打ち込み、3年生では試合でも優勝出来ることがありました。全国には行けなかったですが、でぶっちょからは脱却し、結果も上がっていました。高校は、陸上で進学することしか頭になく、特待をもらうために必死に練習していた記憶があります。専門の先生がいなかったので、自分でメニューを決めてこなしていたため、走ることに対して積極的だったのだと思います。
自分から「走ること」を取ったら、何が残るのか
高校は福大大濠に特待を頂いて進学しました。
朝5時に出発し、朝練・午後練をやって、夏休みは3回合宿に行ってほぼ家にはいませんでした。キラキラした青春とはかけ離れた日々で、遊んでいる同級生をうらやましく思うことも多くありました。2年生以降は故障、貧血で走れないことの方が多くなり、別メニューでリハビリをしていることもしばしばでした。スポーツで進学している以上、部活を辞めることは学校を辞めることにもなるのですが、発狂したくなるくらい学校を辞めたい時期もありました。
今みたいに物事をポジティブに捉える精神力を持ち合わせていなかったので(笑)
それでも、辞めることが出来なかったのは、「また走りたい」というポジティブな理由ではなく、「辞めたら自分は何も出来ない」という恐怖心というか不安が大きかったです。今同じ想いを抱いている人は必ずいるはずです。
走ることを捨てた先に
結局、最後まで思うように走れなかったのですが、とにかく復帰に向けてリハビリに取り組んだり、走れるようになるためにがむしゃらに頑張りました。そんな3年間を終えた時、なぜかスッと走ることに対する執着が消え、辞めることが出来ました。
大学進学を決める際は、大学に入ってまで走る意味を見出せませんでした。
かといって、コネを使って関東の私大に入ることにも意味を見出せず、また自力で大学に進学する実力もありませんでした。
そこで唯一好きだった歴史の勉強が出来る大学を探し、中学で止まった学力を取り戻すため猛勉強をし、2年間浪人をして目標の大学に入学しました。
2年間のブランクを経て、様々なサークルを見学して、結局入ったのが陸上部。
なぜか、またやってる。
この時、初めて自分が「走ることが好き」なんだろうなということを実感しました。
速くなりたければ、犠牲にしなければならないことも多いです。
社会人になってからは特にそれを実感します。
今回、箱根駅伝を走った選手なんて、とんでもなく多くの我慢に打ち勝ってつかみ取った選手の座だったはずです。(関東の大学で飲み会断る勇気すごい)
しかし、どんだけきついことだと分かっていても
「やらないとなんか気持ち悪い」
「箱根見てると走りたくなった」
みたいなよー分からん理由で外に出かけて行ってしまう訳です。
これが究極の「走るのが好き」ってやつなんでしょう。
「走っている人ってドMだよね」という誉め言葉をよく頂きますが、誰からも理解されることのない「走るのが好き」というこのモヤっとしたものを、これからも大切にしていきたいと感じた正月でした。
今年も一人でも多くランニング中毒者を増やせるよう活動していくので、Withleteをよろしくお願いいたします!