Withlete代表のブログ

~福岡で陸上を愛する全てのランナーを繋げたい~

強く望むこと

傷つくのを恐れることは、実際に傷つくよりもつらいものだと、おまえの心に言ってやるがよい。夢を追求している時は、心は決して傷つかない。それは、追求の一瞬一瞬が神との出会いであり、永遠との出会いだからだ。

 

これは、小説『アルケミスト』の一説です。

羊飼いの少年が宝物を求めて過酷な砂漠を超えていく中で出会った錬金術師(アルケミスト)が話した台詞です。

 

少年は、宝物を見つけられずに砂漠で死ぬのではないかという恐怖と立ち向かう中で、アルケミストに「僕の心は、傷つくのを恐れています。」と話した時に返ってきたのが上の言葉でした。

 

私たちは日々、心のどこかにストレスや恐怖を抱えて生きています。

 

スポーツや勉強など今まで真剣に取り組んだことがある人なら誰しも「これだけやってきて、達成できなかったらどうしよう」という、恐怖を抱いたことがあるはずです。

 

真剣にやってきたことが、結果に表れなかったことを想像すると、今やっていることが全て無駄になるのではないか、と考えることはごく自然な感情です。

 

そして、本当に結果が出なかった時、上手くいかなかった時、挑戦すらを後悔することもあるでしょう。

 

それでも前に進み続けるしかないのだとアルケミストは言います。

 

陸上競技のように、成果が自身の順位・記録となってはっきりと表れる競技では、よりこの恐怖を経験することがあります。

 

特に自分の身一つで戦う種目であるからこそ、ウエイトコントロールや体調にも気を使い、試合前になると精神状態が不安定になることも多くあります。

 

どんなにケロリとしていそうな選手でも必ず恐怖と戦っています。

 

私たちは陸上競技の楽しさを広めたい、走ることでより幸せになってほしいという思いを持って活動していますが、この恐怖をなくすことは出来ません。

 

それでも、「誰かが一緒に戦ってくれている」と思えると、その恐怖を一瞬でも忘れることが出来たり、和らげることが出来ます。

 

何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる。

 

私たちWithleteが、誰かが一歩踏み出すための後押しとなれるよう、強い想いを持って活動していきます。

 

2021年、関わって下さった全ての皆様に感謝します。

 

それでは、よいお年をお迎えください。