ペース走について考えよう!
こんばんは!
今日の福岡は、走るにはかなり厳しいコンディションでしたね。
1人でジョギングしていると、たくさんのアラレちゃんが降ってきて大変でした。
そして、今日、僕の大学の陸上部員にとって、悲しい知らせも降ってきました。
毎年七月末に行われる、部員全員にとって一年の集大成の試合でもあり、僕の同級生の多くにとって引退試合となる、全国七大学対抗陸上競技大会、通称「七大戦」の中止が決まりました。
予想はしていたことでしたが、練習のモチベーションを保つ、唯一の試合だったため、そのショックは大きいです。
僕たち長距離パートは、12月に行われる九州学生駅伝に望みをかけることが出来ますが、他パートの仲間は引退試合を失ってしまったわけです。
この悔しさは簡単に言い表せるものではありません。
中学3年生、高校3年生にとっての引退試合はどうなってしまうのでしょうか。
現在の情勢を考えると、皆さんの試合もなくなってしまう可能性はかなり高いでしょう。
出来るのものならあってほしいと切に願っていますが、こればっかりは、どうしようもありません。
皆さんには、今、目の前に熱中できるものはあるでしょうか。
それを失ってしまっている子はたくさんいるはずです。
しかし、健康であれば、いつか必ず力を発揮する機会がくるはずです。
それは、陸上競技かもしれないし、そうでないかもしれません。
今、大きな目標はなくてもいいと思います。
1日1日を、ただただ生きていれば、また試合に出る機会が必ずあります。
そして、熱中出来るものに出会うことが出来るでしょう。
僕も、すぐに競技に関して目標を持つことは出来そうにありませんが、走ることは習慣なので、これからも走り続けますし、今はやりたい練習だけをやっておくつもりです。
この危機をみんなで乗り越えましょう。
さて、この流れで練習メニューの紹介とは不自然極まりないのですが、やると言ったものはやりましょう。
今日は、ペース走について書いていきます。
・ペース走の目的
速いペースであろうが、遅いペースであろうが、一定ペースで走り続ければペース走と言えるので、今回は、持久力強化を目的としたペース走について、紹介します。
まず、ここでいう持久力とは、永遠に長い距離を走り続けられる持久力ではなく、ある程度長い時間、速いペースを維持出来るようになる、という持久力です。
皆さんの主戦場である、800~3000mにも共通して必要な持久力です。
この持久力を伸ばすには、LTペースと呼ばれる、ここを超えたら急激に乳酸がたまってくるペース、を引き上げる必要があります。
最も効率的にこのペースを引き上げる方法は、単純で、このペースで走る練習をすればいいんです。
イメージ的には、LTペース=持久力めちゃくちゃ高まるゾーン、と思っておけばいいです。
それでは、LTペースとは、どれくらいのペースなのでしょうか?
これは、1500mのタイムが同じ2人でも、800mタイプと3000mタイプのランナーでは、LTペースにも違いが出てきます。
持久力が高い方が、LTペースも速くなる可能性が高いからです。
そこで、全員に共通する分かりやすい指標があります。
それは、20~30分間維持できるスピード、ということです。
ダニエルズさんの本を引用すると、「終わるのが待ち遠しいペースであるが、同時にかなりの距離を持ちこたえられるペース」です。
分かるような分からないようなって感じですかね?
それでは、初めてやる時のアドバイスです。
現在の3000mのタイム(何度も言いますが、自己ベストではなく、直近の試合やTTのタイム)の1kmのペース+25~30秒を目安に行ってみてください。
例えば、現在の実力が、3000m10'00(3'20/km)であれば、1km3'45~50で行うとよいでしょう。
もし、きつさを10段階で表した時、「7」以下であればもう少しペースを上げてみてください。
ただし、初めの1回は、少しゆとりのあるペースで行うことをおススメします。
この練習は、そもそも20~30分間維持できるペースなので、中学生であれば4000m~6000mもやれば十分でしょう。
この練習は、かなりハードなので、ある程度ジョグで基礎が出来ていなければ、こなすのは難しいでしょう。
しかし、4000~6000mを一気に走り切ることに抵抗がある子におススメの練習方法もあります。
それが、クルーズインターバルです。
・クルーズインターバルの方法
これは、ペース走に比べると、難易度が下がりますが、ペース走と同じ時間だけ、LTペースで走ることが出来るので、練習の効果・目的は変わりません。
違いがあるとすれば、ペース走の方が難易度が高いので、出来た時の達成感が大きいことくらいですかね。
この練習の方法は簡単で、1600m×3や2000m+2000m+1200mのように、本来は一気に走りたい距離を分割して行うだけです。
ただ、出来るのであれば一気に走りたいところを、分けちゃっているので、休息は短くする必要があります。
僕が教えている新中学2年生の女の子(1500m4'55、3000mは10'40を想定)は、1年生の時は、基礎ジョグがまだまだ少なかったので、4000mのペース走といっても、4'10/kmなら永遠といけそうなのに、4'00/kmになると急に達成率が下がっていました。
そこで、クルーズインターバル1600m×3(4'00/km)r=1分にしたところ、消化率が高くなりました。
僕は,、みんなに比べて目標としているレースの距離が長いため練習量も当然多いです。
、よく行うLT値強化練習を挙げておきます。
3000m(9'00~05)を想定
・ペース走6000~8000m(3'25/km)
・クルーズインターバル2000m×5(3'25/km)r=1分
僕の練習とみんなの共通点は、
・20~30分維持できるペースで行うこと
・ペース走でもクルーズインターバルでもペースを変える必要はないこと
・クルーズインターバルは休息を短くする必要があること
の3つです。
・最後に
僕が中学3年生の時の自己ベストが、800m2'04、1500m4'19、3000m9’26でした。
800mであれば、県の決勝に残れる実力ですが、3000mになると県ランキング30位にすら入れませんでした。
よほど持久力がなかったんですね。
今後、中学時代のダメダメ練習を載せていく予定ですが、僕がやっていたペース走は4'00/kmばかりで、気持ちいいペースでしかやっていなかったんですね。
もし、1km3'35ペースくらいのペース走を取り入れていたら、もう少し持久力がついて、3000mであれば9'15くらいでは、走れたでしょう。
もし、3000mが速くなりたいのになかなか成果が出ないという子は、この練習が不足している可能性があります。
1人で行うのはなかなか根性を必要とする練習なので、今の時期には最も向いていない練習かもしれませんが、クルーズインターバルなら何とか出来るかもしれません。
自分が6kmくらいは走り切れるかどうかを自問自答しながら取り組むといいでしょう。
それでは、今日はこのへんで。
またねー